訪問看護の営業・経営 用語集
訪問看護ステーションの営業・経営で頻出する18語を、短く正確に解説します。MediChart編集部(合同会社L9)が運営しています。
訪問看護ステーション
主治医の指示にもとづき、看護師等が利用者の自宅を訪問して療養上の世話や診療の補助を行う事業所。介護保険・医療保険の両制度で運営され、開設には都道府県等の指定が必要。
管理者
訪問看護ステーションに必ず1名置かれる責任者。原則として保健師または看護師が務める。小規模なステーションでは経営者が管理者を兼ねることも多く、営業(紹介元との関係づくり)の実質的な意思決定者であることが多い。
常勤換算2.5人
訪問看護ステーションの人員基準。看護職員(保健師・看護師・准看護師)を常勤換算で2.5人以上配置する必要がある。開設時の最低ラインとして使われる数字で、「2.5人からのスタート」は小規模開設の代名詞。
ケアマネジャー(介護支援専門員)
要介護者のケアプランを作成し、サービス事業者との調整を行う専門職。居宅介護支援事業所に所属する。訪問看護の新規利用者の主要な紹介元であり、営業活動の最重要相手。
居宅介護支援事業所
ケアマネジャーが所属し、ケアプラン作成と給付管理を行う事業所。「居宅(きょたく)」と略される。訪問看護ステーションの営業先リストの中心になる存在。
地域連携室(退院調整部門)
病院内で退院支援・転院調整・在宅移行の調整を担う部署。医療依存度の高い利用者の紹介元として、ケアマネジャーと並ぶ重要な営業先。病院により「患者支援センター」「医療連携室」など名称が異なる。
退院調整
入院患者が自宅や施設へ移る際に、在宅サービスの手配や指導を行う一連の調整。退院前カンファレンスに訪問看護師が参加できると、退院直後からの利用につながりやすい。
紹介元
新規利用者を紹介してくれる相手の総称。訪問看護ではケアマネジャー(居宅介護支援事業所)と病院(地域連携室)が二大紹介元。紹介元との接点が途絶えることが紹介減少の最大要因になる。
稼働率
訪問できる枠(キャパシティ)に対して、実際にどれだけ訪問が入っているかを示す経営指標。訪問件数が収益に直結するため、管理者・経営者の最大の関心事のひとつ。稼働率の維持には新規紹介の継続的な獲得が必要。
レセプト
介護報酬・診療報酬の請求書類、およびその請求業務のこと。毎月1日〜10日に前月分の請求を行うのが一般的で、この期間は事務負担が集中する。営業訪問や電話はこの期間を避けるのがマナーとされる。
サービス担当者会議
ケアプランの作成・変更時に、ケアマネジャーが関係サービス事業者を集めて開く会議。訪問看護師が同席する機会であり、ケアマネジャーと自然に接点を持てる場でもある。
訪問看護指示書
主治医が交付する、訪問看護の実施に必要な指示書。有効期間は最長6か月。訪問看護はこの指示書がなければ提供できないため、主治医・医療機関との関係も運営上重要になる。
特別訪問看護指示書
急性増悪や終末期などに主治医が交付する指示書。交付から14日間、医療保険での頻回な訪問看護が可能になる。原則月1回交付できる。
医療保険と介護保険の訪問看護
訪問看護は利用者の状態・年齢により医療保険と介護保険のどちらかが適用される。要介護認定を受けている人は原則介護保険だが、厚生労働大臣が定める疾病等や特別訪問看護指示書の期間は医療保険が優先される。
オンコール(24時間対応体制)
夜間・休日の緊急連絡に対応するための待機体制。緊急時訪問看護加算等の要件であり、管理者や一部の看護師に負担が集中しやすい。オンコール体制の有無は、ケアマネジャーが紹介先を選ぶ際の判断材料にもなる。
加算
基本報酬に上乗せされる報酬。緊急時訪問看護加算、特別管理加算、ターミナルケア加算などがある。どの加算を算定できる体制かは、紹介元に伝えるべき自社の強みでもある。
運営指導(実地指導)
行政による運営状況の確認。記録の整備状況や人員基準の遵守などが確認される。営業記録や利用者情報の管理体制を日頃から整えておくことが対策になる。
営業記録
紹介元への訪問・電話・情報提供などの活動を記録したもの。「いつ・誰が・どこへ・何を話したか」に加えて次回アクションを残すことで、担当者が変わっても関係を引き継げる。最終接点日からの経過を把握できる形で管理するのが理想とされる。