営業の質を上げる方法は多く語られますが、実務ではその前に減点をなくす方が効きます。ケアマネジャーは多くのステーションと接しており、「あそこは避けよう」という判断は一度の行動で決まることがあります。この記事では、嫌われる7つの行動と、それぞれの代わりにやることを整理します。
1. 月初のレセプト期間に訪問する
月初1〜10日はレセプト(請求業務)が集中する時期で、事務所全体が忙しくなります。この時期に予告なく訪問し、長居するのは最も避けるべき行動です。
代わりに:月の中旬以降、9時台・昼前後・16時半台を選ぶ。「月初のお忙しい時期を避けて伺いました」と一言添えるだけで、業界を理解していることが伝わります。時間帯の詳細は営業のコツをご覧ください。
2. 長居する
相手は業務の合間に時間を割いています。初回の挨拶で20分、30分と話し続けるのは、内容がどれほど良くても負担です。
代わりに:初回は5〜10分で切り上げる。「お忙しければ資料だけお渡しして失礼します」と最初に言い、相手の様子で引く。話す内容は3点(対応エリアと空き・強み1つ・連絡先)に絞ります(→挨拶回りの実務)。
3. パンフレットを最初から最後まで説明する
理念や沿革をパンフレットに沿って読み上げるのは、相手の判断に使えない情報を時間をかけて渡す行為です。
代わりに:判断材料5点(対応エリア・対応できる処置と体制・24時間対応の有無・空き状況・直通連絡先)を載せたA4一枚ものを渡し、口頭では強みを1つだけ伝える。
4. できないことを「できる」と言う
紹介を取りたい一心で、対応できない医療処置や体制を「対応できます」と伝えてしまうケースです。実際に依頼が来て受けられなかったとき、相手は調整をやり直すことになり、信頼は大きく損なわれます。
代わりに:できないことは「できない」と明確に伝える。できないことを正直に言うステーションは、長期的には信頼されます。断り方の型は紹介を断るときの伝え方で解説しています。
5. 紹介を受けた後に報告がない
紹介したケースがどうなったかを知らされないと、ケアマネジャーは「次も頼んでよいか」を判断できません。報告がないこと自体が、次の紹介を止めます。
代わりに:受け入れ決定時・初回訪問後・状態変化時・終了時の4点で報告する。初回訪問後は書面1枚で(→紹介元へのお礼と経過報告)。
6. 担当者の名前や前回の話を覚えていない
「前回どなたとお話ししましたっけ」「以前も同じ説明をしましたね」——相手からこう思われた時点で、関係は後退します。記憶に頼っていると必ず起きます。
代わりに:接点のたびに営業記録に1行残し、次の訪問前に読んでから行く。相手の発言をそのまま記録しておくと、次回の話題になります。
7. 毎回同じ話をしに来る
内容が変わらない訪問を繰り返すと、頻度そのものが迷惑になります。「営業に来た」という印象だけが残ります。
代わりに:新しい情報があるときに接点を作る。最も使いやすいのは空き情報です。枠の変化・対応体制の変化・受け入れ実績の変化があれば、それが訪問や連絡の理由になります。
まとめ——減点をなくす7か条
| 避ける行動 | 代わりにやること |
|---|---|
| 月初に訪問する | 中旬以降・9時台/昼/16時半台 |
| 長居する | 5〜10分・3点だけ話す |
| パンフレットを読み上げる | 一枚もの・強みは1つ |
| できないことを「できる」と言う | できないことは明確に伝える |
| 報告がない | 4つのタイミングで報告する |
| 名前や前回の話を忘れる | 記録を残し、読んでから行く |
| 毎回同じ話をする | 新しい情報(空き情報)があるときに接点を作る |
営業のコツを覚える前に、この7つをやめる。それだけで、ケアマネジャーの中での位置づけは変わります。全体像は訪問看護の営業管理 完全ガイドをご覧ください。